総裏打と仮張り
付け廻しを終えたら、総裏打ちです。総裏後には素干しで自然に乾燥させます。当然、ボリボリの状態に乾きます。実は、これが非常に重要なのだと思います。裏打ちで延びた表具を自然に縮ませることで、将来の狂いを抑えます。
それを、また湿し、巻いて、湿りを全体に均一に馴染ませませ、程良いタイミングで巻きが狂わないように定規を当て仮張りにかけます。
最初は、ボカボカの表具が乾くと徐々に真っ直ぐになって行きます。その様子を祈るような気持ちで見守っています。真っ直ぐになったことを確認したら、総裏打ちは完了となります。
返し張り
返し張りまで、約1ヶ月半程は表向きに仮張りしておきます。その後、裏ずりをして、今度は裏向きに仮張りします。まだまだ、作業は続きます。
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仕上作業
祈るような気持ちで表具を仮張から外します。再度、裏ずりをして耳すきをします。上軸を取り付け、釻を打ち、紐を付けます。最後に下軸を付けて完成となります。
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完成
京都表具協同組合主催 第66回表美展(表装美術展覧会)に出品する予定でしたが、残念ながらコロナ禍で中止となりました。
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京都表具協同組合公式 YouTubeチャンネル「京表具」で紹介されています。よかったらご覧ください。
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尚仙堂ぴーちゃん
本紙のシミは取れ、透明感を取り戻しました。長い時間をかけてようやく完成させた一品。感無量です。