仕事愉しむ

額装 本紙修理

修理前(左)と修理後(右)

額は長い間、温度差や乾湿に耐えてきましたが、経年劣化により亀裂が生じました。本紙全体に煤汚れが確認できます(写真:左)

  • 墨絵の部分を膠水(にかわすい)布海苔(ふのり)で保護をし、亀裂部分に細心の注意をして、清水で煤汚れを落としました。
  • 亀裂部分を慎重に修正し、安全に作業を行うために薄い布海苔(ふのり)で3層の表打ち(レイヨン紙)を行いました。
  • 全ての裏打紙を除去、亀裂部分には補紙(ほし)をあて、良質の薄美濃紙(うすみのし) 肌裏打( はだうらうち)(1回目の裏打)を行いました。
  • 一度完全に乾燥させてから増裏打(ましうらうち)(2回目の裏打)を行い、仮張(かりばり)にかけて乾燥させています(写真:右)
尚仙堂ぴーちゃん

亀裂は目立たなくなり、本紙に透明感と輝きが戻ったと思います。