刺繍入 御朱印軸本紙

刺繍入 御朱印軸本紙、肌裏打後の様子 Blog
刺繍入 御朱印軸本紙

西陣織の本紙、刺繍の部分とそれ以外の絵絹部分で縮み方が全く違います。当然、掛け軸に仕立てるためには、皺を入れず平滑に裏打ちを仕上げる必要があります。これが、中々表具師泣かせなのです🥲

普通の絵絹のように、全体に地入れ(水引き)を行ない充分に縮めてから裏打ちするか? 或いは刺繍部分を避けて軽い目の地入れをするか? また、その中間か? 多くの先輩表具師さんに尋ねても、各人それぞれ意見が違いました。自分自身で相当数の経験をして、自分の技法に一番合う方法を見つけるまで、長い間の課題でした。

今の自分は、「普通どおりに地入れをする派」です。肌裏打ち(1回目の裏打ち)後も基本的には素干しで乾燥させます。画像のように恐ろしく縮みますが、丁寧に伸ばして次の裏打ちをすれば皺無く綺麗になり、仕上げた後の成績も上々です。

西陣織刺繍本紙
尚仙堂ぴーちゃん




絵絹の質も時代によって変わります。身体で覚えた技法を柔軟にアップデートして行きたいと思います。

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